日本人を観た!!


大日本人」を観てきた。
大学の、サークルの後輩であるチャックノリス氏は、
「頭頭」と同じ匂いがしそうだ。
と、予見していたが、まぁ、その通りだった。
だが、どちらかというと「トカゲのおっさん」に近かろう。
それは、この日記のタイトルが「日本人」である事で、
どことなくの想像ができるとは思うが。
結局、日本人なのだ。主人公は。というか、大日本人は。


まぁ、客席の笑わないこと笑わないこと…
いや、分かりやすいとこは笑ってたけど。
隣のオッサンの「オレにはわからん」ってのが、
潔くてよかった。逆に、素直な感想でオレは
そのオッサンがカッコ良いとも思った。
問題はオレと同世代のチャラチャラした映画語りそうな、
アホでマヌケな日本人たちだった。見終わった後も、みんな結構静かで。
難しいっちゃ難しいのかもしれへんけど、
この映画が分からんのやったら、映画を語っちゃダメよね。
小難しい洋画を見て、分かった気になってる奴等への
報復でもあるかもしれへんなぁ、と思った。


映画に対する小難しい考え方を、映画を観る度に反芻している
フランス人なんかは、やっぱりこういう映画の、
「ストーリーの持つシニカルな伏線」が結構好きやろうから、
あれだけの反響があったのかも知れへんね。
そんな難しいこと言うてるもんじゃないねんけど。
映画というものを中心に考えると、そう評価したくもなるか…。


大日本人」は、映画というよりも
「メチャ金の掛かった、内包する情報が多すぎるコントで、
これを具現化するには、やっぱ映画という手法しかなかった作品」
というのが、言い得ていると思う。



内容については触れないけども、まぁ、
人志松本の哲学が如実に現れてます。
悲しい。切ない。それは他人から観たらオモロイ。
「トカゲのおっさん」しかり「頭頭」しかり。
「スキマ男」やら「梅ちゃん」も、同類項か。
他人は知らんが、俺は笑う反面、主人公の日常が切なくて
切なくて…泣いてもいいような心境やった。


とりあえず、こんなに長い事後味の残る映画は初めてですね。
ずっと舌にこびり付いて離れない。
家で一人で何回も見たい作品やなぁ。
スタンリー・キューブリックに近い後味かもしれへんなぁ。